自己手術

痛みとは脳に送る電気信号で過ぎない。要は幻である。

10代の私はかなり病んでいた。
自分の体が自分の体に思えない感覚が常にあり、平気で傷つけてきた。
特に集中したのが男性部分、私には自分で取ることができると思っていた。
壊死、刃物、薬品。考えられる破壊方法は全て行ったと思う。
痛みなんて脳が作るまやかしでしか過ぎない・・
問題は出血だった。
カムを全くしてない時代大事にはしたくなかった。
結論から言うと失敗で終わる、血管を切るというものがどれだけの事なのか身に染みたからだ。

竿に挟みを入れて右手をゆっくり閉じていく・・
このくらいの痛み今までの苦痛と比べればなんの問題もなかった。
しかし太い血管の隣にある細い血管を切った瞬間血が噴き出した、風呂場のタイルに血がかかったのが分かった。
その瞬間血がどんどん流れ出てくる、床のタイルの隙間に血が沿うように染まる・・
そのとき大事にせずに自己手術は無理だと悟った。

次は睾丸を潰そうとした。一般中学生男子の体重すべてかけても潰れることはなかった。
挟みで袋を切ったけどやっぱり血が邪魔をする・・
安全ピンでで袋ごと睾丸を突き刺す、睾丸の周りを突き破る時痛みがなくなった。
しめたとばかりに中をかき回した、その後反対側へ貫通させる。
大人たちはあそこはデリケートと教え込むが全然デリケートではなかった。
なにをしてもその機能は失われたように思えないからだ。
そして、睾丸を輪ゴムできつく縛っていく、熱い・・お腹の中を燃やされたような熱を感じた。

私は絶望でしかなかった。人の防衛機能が憎かった。
カミングアウトもできない・・
ひとりじゃ何もできない・・

死にたい。

虐待のフラッシュバック、性の同一性の欠損。
10代の私は生き地獄の中日々を送っていた。

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